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齊藤 公二郎

1957年 山形県西村山郡西川町生まれ
1983年 成蹊大学卒業
(美術部在籍。卒業後OB展である緑蹊会展に毎年出品)
1992年 汎美展に初出品
2005年 汎美展会員
栃木県佐野市在住

美術作品の鑑賞者は、自分の視野を作品の輪郭内にのみ求めるのは不可能である。写真のトリミングではあるまいし、展示会場内で一作品をその輪郭内で鑑賞し終えるものではない。そこには常に背景である壁面があり、その色、その形状、素材等に包まれて作品は存在するのである。先史時代に制作されたであろう、ラスコー壁画や、ナスカの地上絵はよく知られたものだが、それらは否応なく、あるいは故意に、その制作物を包含する環境を度外視してはその価値を見出せないものである。
 そこで私は、9年ほど前より現代の洞窟たる展示会場に、先史時代の人類が遺した意識を持ち込もうと考えた。東京都現代美術館では、制作物を包含する環境で特徴的なものは、作品を吊す時に必要な、パネルに秩序だって夥しくくり抜かれた穴である。それはそれだけで呪術的な魅力を私に感じさせているものであるが、そのうちの定められたエリアに些細な変化を生じさせて、美術展でのいわゆる「作品」にしたものが、「The Shade」以降、汎美展で発表した数点の制作物である。(「The Wall II」は、「The Shade」の応用形)
 最近では鏡を使って「制作物を包含する環境」意識を発展させようと試みている。

 

gazou1

The Wall II

2004汎美展(東京都美術館)

gazou2

The Wall II

同左

gazou3

The Shade

1998汎美展(東京都美術館)

gazou4

The Shade II

1999汎美展(東京都美術館)

gazou5

Spaceimen of Substance

2007汎美展(東京都美術館)

gazou6

Spaceimen of Substance

同左

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